(元)乳製品商社マンが教える世界のバターの違い。色と風味の違いは牛が食べるエサによる。

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最終更新日:2017218

 

これって一般的には知られてないんじゃないですかね?

ぼくは乳製品の輸入商社で働いてたので知識として持ってましたし、世界中から輸入したバターを実際に食べ比べたりもしました。

 

おおまかに日本、オセアニア、ヨーロッパ、アメリカのバター製造を代表するエリア毎にみていきましょう。

世界のバターは産地により、色と風味がことなる

値段もそうですが、各地域でこういった特徴があります。

代表的な地域だけみることにします。

 

日本

北海道がメイン。

99%以上を占めるんじゃないかな。

色はほのかな黄色。ヨーロッパ産の風味にちかい。 

いま大きな業務用バターも買えるんですね。業務用の大手よつ葉乳業品。

 

オセアニア

放牧して生えてる草を食べるため、バターにはカロチンが多く含まれる。

色はかなり黄色、またはオレンジ色で、草っぽい風味が強い。

ニュージーランド産はさらに強い。

これをグラッシーとか、グラスっぽい(草の風味がつよい)という。

国の乳製品の95%以上を占めるともいえるフォンテラ社品もあった!

 

で、主要なオーストラリアの産地は南東のビクトリア州。

ここが乳製品生産の主要な地域で、たまに洪水などの自然災害でダメージを受けると、日本への供給量が減る。オーストラリアにとっては乳製品の主要輸出国が日本で、両国間の結びつきはつよい。

 

ただし、同国にとってももちろん国内供給が優先となるので、なにかあったときには、日本への輸出量は激減します。

 

ヨーロッパ

バターにかんしてはオランダ、ドイツの2社品を中心に、数カ国から日本に輸入される。

風味は北海道産に似ていて、日本ではヨーロッパ産のものを好む傾向がつよい。

 

アメリカ

乳牛がたべるエサはほぼ全て飼料。

放牧して草を食べさせることは少ない。

 

そのため、バターは真っ白。

風味もフラットで匂いはまったくなく味もこれといった特徴がない。

というより味がしない。

 

バターっぽさは弱く、たんに乳脂肪が欲しい(製品につかいたい)といった場合に利用価値がたかい。

 

 

色の黄色さ、風味のエグさはザックリとこう。

 

オセアニア>ヨーロッパ・日本>アメリカ

 

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さいごに

乳製品の市場は世界のマーケット(相場)が毎年異なります。

乳牛は生き物なので気象変動の影響をうけやすく、猛暑であれば生乳生産量は減り、場合によって以前アルゼンチンであった輸出自体を実質禁止するような法律が突発的につくられ、世界中が混乱することもあります。

 

そういった不安定なマーケットだからこそ、国内乳製品や世界の一定地域にこだわり続けるだけじゃなく、時と場合により国産と海外品、さらにはアメリカ品とオセアニア品などを使い分けることが乳業メーカーや製菓会社では重要になってくるのです。

 

ぼくが担当してた大手製菓会社で、ずっとオースオラリアのメーカー1社だけから買い続けてたところがありました。

オーストラリアは猛暑や洪水等、過去にも自然災害が原因で乳製品がストップしたことがあり危険です。

それこそ原料調達ができなければ、日本の製菓や乳業メーカーは何千万円、あるいは何億円といった金額を赤にすることになるでしょうから、1社に依存するなんてことはあってはいけないのです。

 

いまではその会社も国産1社、オーストラリア1社、オランダ1社をうまく使い分けるようになってたはずです。

 

と、乳製品業界あるあるをちょっと披露しましたが、きょうはここまで。

B to Bの世界ってあまりネットに出てこないし、需要自体もないのかもしれませんけどね。また機会があれば書きたいとおもいます。

たま〜に気が向いたときに書いてるけどね。 

 

参考:元「商社マン」らしく、業務用乳製品について書いてみた。WPC34、乳糖、カゼインなど、お菓子やチョコレートには一般的には知られてない輸入原材料が含まれてます。

 

それと、より詳しいまとまった情報がほしければ、この酪農乳業情報 | Jミルクのページを活用してください。

生乳生産量や需給の見通しなど、専門的な内容があふれてます。

 

そういえば、カルピスのバターも根強い人気がありますね。







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